リハビリ初回介入時のポイント ~初回評価(問診)の実践編

評価

本日もブログを見て頂きありがとうございます。

今日のテーマは、前回の内容の実践編です。

具体的な心がけや介入時のポイント、方法についてまとめていきます。

題して、

「リハビリ初回介入時のポイント ~初回評価(問診)の実践編」

是非、前回の内容をおさらいしてから読んでみて下さいね。

「リハビリ初回介入時のポイント ~初回評価(問診)の在り方編~」
リハビリ開始時に必ずおこなう初回評価。初回評価はとても重要であることは周知の事実。ここで対象者の方と信頼感を築く為にはどうしたら良いのか?より有用で効果的な初回評価・問診の在り方をわかり易く解説しています。

 

Contents

評価とは「誰」のためのものなのか?

初回評価に限らず、定期評価や普段の治療中の評価などすべての評価に言えること。

誰のための評価なのか?

 

 

すべては、

「目の前の患者さんのため」であるべきです。どんな状況下であっても、根底には絶対的になければならない考え方、マインドだと私は思っています。

 

この考え方、マインドを持って目の前の方と関わるか?関わらないか?

きっと得られる情報の質に、大きく差が出ると思います。

 

 

初回評価ですべきこと&内容

初回評価ですべきこと

初回評価ですべきこと

いろいろあるとは思いますが、絶対的に押さえておきたいポイントは2つ‼

 

・相手の不安を取り除いてあげること
・この人「相談しやすい、話しやすい」とおもってもらうこと
この2点です。
ひとつ目の、相手の不安を取り除いてあげること
きっと「あたりまえじゃん‼」って思われた方もいると思います。そうなんです‼
ホントに当たり前のことなんです。
ではここで立ち止まって、少し考えてみてください。
「本当に相手が抱いている不安と向きあえていましたか?」
「本気で相手の立場に立って考えたことがありますか?」
たまぁにでも良いです‼時々、ご自身に問いかけてみて下さいね。きっと良い気付きがあるでしょう。
では、実際に「どの様に不安を取り除くのか?」それは2つ目のポイントである
”この人「相談しやすい、話しやすい」とおもってもらうこと”
がとても重要な要素となってきます。
次の章では、2つのポイント意識しながら、実際の流れを解説していきたいと思います。

初回評価の流れ

初回評価では、概ね以下の3つのポイントをおさえて進めていきます。

 

①私のことを知ってもらう(自己紹介)
②相手がどんな人なのか?大枠を知る
③この人「相談しやすい、話しやすい」とおもってもらう(信頼を得る)
この3つです。
前回のブログでもお伝えしましたが、相手の「今おかれているこころの状態に合わせる」ことが大前提となってきます。
ですので、人それぞれで関わり方はかわってきます。
少し極端な例で、2例お伝えしてみたいと思います。
※介入時間は共に60分を想定 あくまでも私の私見です。
例1:とにかく不安に満ち溢れている人
・60分間すべてを問診の時間にあてる
※とにかく、抱えている不安感からすこしでも解き放たれるような時間をつくります
リハビリってどんなものか?何をするのか?はお話しますが、身体機能評価などは実施しないことも多々あります。
例2:リハビリ意欲が高くすでに前向きなっている人
・問診はパッとor身体機能評価をしながら問診を実施
※逆にこの様な状況の方であれば、身体機能評価と問診を並行して進めていくことが多いです。個人的には、初回の問診はしっかりと時間を確保したいところですが、この様な方に問診ばかりしていると「早くリハビリしてください‼」となりかねません。初回でそうなってしまうと、なかなかその後のリカバリーが面倒ですね…
この様に、相手の今おかれているこころの状態を意識することが出来れば、いつでも最適な選択が可能となるでしょう。
では、順に3つのポイントを解説をしていきます。

①私のことを知ってもらう(自己紹介)

ここでの目的は、

相手の抱いている不安を軽減すること信頼を得るための準備をすること

 

人は、生まれながら「防衛本能」をもっています。相手がどんな人物なのか?何者なのか?この人のこと信用しても大丈夫なのか?

と誰もが思い考えます。この”不安”を取り除き、初対面で信頼を得るためにどうしたら良いのでしょうか?

 

1)自己開示を積極的に‼
2)自己開示は、相手から得たい情報を自己開示する‼
1)自己開示を積極的に‼
まず自己開示をすることで、間違いなく相手の抱いてる不安は取り除きやすくなり、信頼も得やすくなります。
私が病院勤務時代、よく上司に言われたことがあります。
「杉原君‼ 君さぁ、自分のこと患者さんに話しすぎじゃない?気を付けて‼」
なぜか、患者さんとの近い距離感を嫌う病院…。のくせに、「情報収集が足りない」やら「情報が浅い‼」という上司。
では、あなたはどれだけの情報を引き出せているのですか?と今であれば言い返しているでしょう笑。というか、当時も言い返していたかも?!
あなたならどうでしょう?全く自分の素性は明かさない人に、「君の悩みはなに?」と聞かれたら…。どんな感情がしますか?本当の悩みを打ち明けたいと思えますか?
やはり、いかに相手の立場になって考えられるか?本当に大切なことだと思います。
是非、積極的な自己開示!実践してみて下さいね。
2)自己開示は、相手から得たい情報を自己開示する‼
いくら自己開示がよい‼とはいえ、むやみやたらに自分の情報を開示すれば良いわけではありません。しっかりと戦略をもって自己開示をする事をおすすめします。
それが、”相手から得たい情報を自己開示する”ことです。
「返報性の法則」の原理からも、とても有効であるといえます。
また、相手から得られる情報は、自分の自己開示の深さと比例すると言われています。
相手からより深い情報を得たいのであれば、こちらも深い話を開示する必要があるということです。
※返報性の法則とは、簡単に言えば、相手から何かプレゼントをもらったらお返しをしなきゃ!と思う心理です。

②相手がどんな人なのか?大枠を知る

ここでの目的は、

相手がどんな人物か理解すること相手を良い方向へ導く準備をすること

 

相手を良い方向へ導くためには、まずは相手のことを理解することが大切です。

そして、コミュニケーションフレームを理解して関わることで良好な関係、そしてその先に相手を良い方向へ導くことができるのです。

※コミュニケーションフレームについては、次の章で詳しく解説していきます。

 

1)今の状態を知る
2)価値観を知る
3)相手の興味・関心に興味関心をもつ
1)今の状態を知る
これについては、前回の記事でも解説をしまいます。
なんだっけ?と思われた方、是非前回のブログをチェックしてみて下さいね。
2)価値観を知る
患者さんがリハビリに対してどのような価値観をもっているのか?
セラピストが思っているものとは、大きくかけ離れていることも多々あります。
まずは、どんな価値観をもっているのかの特定をし、その価値観を否定せず尊重しながら関わっていくことが大切です。
その結果、強固な信頼関係を築くことが出来たり、相手を良い方向へ導くことに繋がってきます。
3)相手の興味・関心に興味関心をもつ
”相手の関心に関心をもつ”これは、アドラー心理学の考え方です。
よく、「相手に関心をもって話を聞きましょう‼」とコミュニケーションの世界では言われます。その考えに少し味付けをして、是非実践してみて下さい。
ここについては、個人的にめちゃめちゃ大事な部分なので、今後別でまとめてみたいと思います。

③この人「相談しやすい、話しやすい」とおもってもらう(信頼を得る)

ここでの目的は、

①・②でおこなってきたことを「カタチ」にしていくことです。

①~③を順を追って進めていくわけではありませんが、今からお伝えさせていただく部分は本当にになってくる部分。

ここで”この人相談しやすい、話しやすい”と実感して頂けないと、その後のリハビリの経過にも悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。

是非しっかり理解して頂き、患者さんのヒーローになりましょう‼

 

1)相手を尊重すること
2)共通点を探す
3)コミュニケーションフレームを意識する
1)相手を尊重すること
「相手を意のままにコントロールする」「自分の影響力を示す」といった自分中心の立場では、真の信頼関係は築けません。つくれたとしても一過性のもので、次のコミュニケーションは成立しません。
結構セラピストは陥りがちだと思います…。
しつこいですが、あくまでも主役は患者さんであることを忘れてはいけません。
2)共通点を探す
ここでは、”類似性の法則”をまずは理解する必要があります。
類似性の法則とは、簡単にいうと、人は自分と似たものに安心感や好感をもつ、というものです。
たとえば初めて会った患者さんとの会話で、相手が同じ出身地の人だとわかった時に安心感や好感を覚えた経験があるのではないでしょうか?
これは私の経験談ですが、さらに出身の学校が同じとだとわかれば、更に距離感がぐっと縮まる(縮まった感じ)経験をしました。
そんかこともあり、相手と自分の共通点を探しみつけることで相手に安心感を与え、結果心を開きやすい状態を作り出すことが可能になります
3)コミュニケーションフレームを意識する
「ペーシング⇒ラポール⇒リーディング」
この流れはとても重要です‼
ペーシングが無ければ真の信頼関係(ラポール)を築くことはできません。
信頼関係が無ければ、相手を良い方向へ導く(リーディング)することは出来ません。
患者さん(治療される側)とセラピスト(治療する側)の立ち位置では、どうしてもペーシングという部分を疎かにしてしまいがちです。
「自分が治療される側だったらどう思うかな?」と自問自答することは、非常に有効的だと個人的に思います。
このミュニケーションフレームを意識して、目の前の患者さんと関わってみてください。
きっと今まで以上により良い関係を構築することが出来ますよ‼

 

 

まとめ・最後に

最後に

私も10年以上作業療法士として仕事をしてきました。その間に多くのセラピストと出会い、多くのセラピストを見てきました。

その中で、本当に心から尊敬するセラピストも多くいましたし、逆にこんなセラピストにはなりたくない…と思うセラピストもいました。

私が尊敬するセラピストは皆、しっかりと治療結果も出していました。そして何よりも目の前の患者さんに心から寄り添い、しっかりと向き合い、絶大な信頼を患者さんから得ていたように感じます。

 

結局は「人対人」の仕事…治療スキルは持っていてそれ以上に越したことありません。でもそれ以上に人間力‼だと私は思います。

私もそんなセラピストになり、目の前の方々を笑顔にさせるセラピストになりたいと思います‼

真面目かっ笑‼

 

まとめ

・結局は「どれだけ相手の立場に立って考えられるか?」が大事
・コミュニケーションフレームを意識して関わること、これも大事
本日も最後までお付き合いありがとうございました。ご質問などありましたらご気軽にしてくださいね。
ではまた次回をお楽しみに‼

 

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